ABOUT
EXHIBITION

「タイルとホコラとツーリズム」は、京都市内に点在する路傍祠のリサーチをきっかけに、美術家の谷本研と中村裕太が2014年より展開するプロジェクトです。祠にまつわる土着の信仰や人々の営みに向き合い、観光のまなざしと独自のユーモアを交えて作品を生み出してきました。

今回は、広島市現代美術館がある比治山のふもとに位置する段原地区でのリサーチを出発点としました。そして、明治期に同地区出身の和田郁次郎(18471928)率いる多くの広島県人が、北海道の現・北広島市に開拓移民として入植したことに着目しました。

本展では、1984年に広島市内のデパートで開催された「北海道移住100年記念展」を糸口に、当時の記録資料や、現在の北広島市民の手で制作された映像コンテンツなどを交えて展示が構成されます。野球場に見立てた会場に現れる“もうひとつの広島”をお楽しみください。

謝辞

本展覧会の開催にあたり、作家をはじめ、右記の諸機関、および個人の方々から多大なるご協力を賜りました。また、ここにお名前を記すことができなかった多くの関係者の方々に深く感謝の意を表します。(敬称略)

谷本研|中村裕太
䂖井誠|石本澄子|梅田憲夫|蛯名優子|大谷惠一|鎌田司|児玉賢司|鹿内洋一|設楽正敏|嶋田篤史|島田幸晴|高野和彦|髙橋潤一|竹林顯|竹村画二|妻木真和|畠誠|平澤肇|古堅太郎|古田くるみ|本田美和子|正木裕介|棟方雅恵
ウェルカム似島|大谷木材産業株式会社|株式会社 玉屋|株式会社広島ホームテレビ|北広島市エコミュージアムセンター知新の駅|北広島市観光協会|北広島市企画財政部政策広報課|北広島市図書館|北広島市立東部小学校|段原おやじの会|段原地区町づくり協議会|特定非営利活動法人北広島ITネットワーク きたひろ.TV事業部|広島市郷土資料館|広島市企画総務局広報課|広島市市民局文化スポーツ部文化振興課|広島市似島臨海少年自然の家|広島市南区役所市民部地域起こし推進課|広島市立大学芸術学部デザイン工芸学科|広島市立段原小学校|広島テレビ放送株式会社|まちを好きになる市民大学OB会|妙詠寺|Gallery PARC

会場写真
表恒匡
フライヤーデザイン・カタログサイト制作
Studio Kentaro Nakamura
路傍祠
道路脇に見られるお地蔵様などを祀った小規模な社(やしろ)。特に京都を中心とする近畿地方で多くみられる。
広島市現代美術館
比治山芸術公園基本計画の一環として、1989年に開館した日本初の公立現代美術館。
段原地区
広島市南区、比治山公園に隣接する地区。比治山のかげで原爆による焼失を免れる。1973年から2014年にかけて再開発された。同地区から北東に広島東洋カープの本拠地「マツダスタジアム」が位置する。
和田郁次郎(18471928)
段原村(現・広島市南区段原)出身。1884年、広島県人25戸103名を率いて北海道へ渡り、開墾に尽力したことで広島村(現・北広島市)の創始者となる。
北広島市
北海道の札幌市と新千歳空港の間に位置する市。広島県人の入植によって開かれたことから1894年に「広島村」となり、1996年に「北広島市」と改称された。2023年に北海道日本ハムファイターズの本拠地としてボールパークが建設される予定。
北海道移住100年記念展
1984年、広島から北海道への移住100年を記念して広島市内のデパートで開催された展覧会。
きたひろ.TV
まちの魅力発信を目的として、北海道北広島市の市民の手で制作されている動画サイト。2012年開局以来、約6年間で450本を超えるコンテンツが公開されている。