- きたひろ.TV|北海道 北広島市の魅力を伝える動画サイトより
- 北広島の民具とその張り子|「北海道移住100年記念展」(1984年、広島市)より
1木挽鋸(こびきのこ)
- 2019
- 和紙、ボール紙、土
- 107×53×7cm
のこぎりの大きさは、丸太の太さを想起させる。切り倒した木を寝かせ、左手で柄をもち、右手で刃の角度を調整する。そして、彼らは両手で大きく引き込みながら木材を切り出していった。中村
2馬鍬(まぐわ)
- 2019
- 和紙、ボール紙、土
- 97×147×5cm
刃先のすり減りは、大地の硬さを想起させる。馬の鞍から二本の鎖を垂らし、鍬の先に結びつける。彼らは器用に馬を手綱で誘導しながら、鍬を地面に強く押し込んで耕していった。中村
3田下駄
- 2019
- 和紙、ボール紙、土
- 70×52×75cm
下駄の大きさは、身のこなしの大胆さを想起させる。力士が四股(しこ)を踏むように片足を大きく横に振り上げる。彼らは土のかたまりを踏み砕きながら泥をかき分けていった。別名は大足。中村
4ころがし
- 2019
- 和紙、ボール紙、土
- 250×60×60cm
農具の長さは、田んぼの広大さを想起させる。田んぼのなかで転がすことで枡形の跡を付け、田植えの目安とした。彼らは横一列に並び、唄を歌いながら転がしたのだろうか。大型の農具だが一年に一度だけの出番のため納屋の軒下に吊るされていた。中村
5鉄鍋(弦鍋)
- 制作年不詳
- 金属
- 39×46×40.3cm
- 広島市所蔵
鍋の大きさは、大家族の食卓を想起させる。彼らは仕事を終えたあと、囲炉裏を中心とした家族の団欒を楽しんだ。時には勢い余って、鍋を割ることもある。鍋口の補修から道具を大切にしていたことが伝わってくる。中村
6皿
- 制作年不詳
- 陶器
- 4×24.4×24.4cm
- 広島市所蔵
皿の絵柄は、郷土の景色を想起させる。北海道には札幌焼、函館焼なども見られるが、生活雑器の多くは瀬戸や美濃など本州の陶器が使われた。彼らはその絵柄から瀬戸内海の島々を思い起こしたのかもしれない。中村
7カンテラ
- 制作年不詳
- 金属(アルマイト)、ガラス
- 41×19×15cm
- 広島市所蔵
ランプの灯りは、夜の仕事を想起させる。日中の仕事を終えると、ランプを手に山の作業所に道具を片付けに行く。彼らはランプの薄明かりのなかで明日の支度をしていたのかもしれない。ドイツ製の携行用ランプ。中村
8ゲロリ
- 2019
- 和紙、ボール紙、ダンボール、土
- 15×32×11cm
下駄に施したひと手間は、冬への楽しみを想起させる。氷の張った池や田んぼは、格好の遊び場だ。彼らは足袋に下駄という出で立ちで田んぼを滑走した。別名は下駄スケート。中村
9角巻き
- 制作年不詳
- 布(羊毛)
- 163×178×0.5cm
- 広島市所蔵
羊毛の膨らみは、冬への覚悟を想起させる。本州の毛織物工場で作られ、道内の呉服店を通じて普及した女性用の防寒具。彼女らは、巻きつけるように羽織って安全ピンで留めることもあった。冬に馬そりに乗るときに欠かせなかった。中村
A北海道移住100年記念展
- 1984
- カラービデオ(01’44” [02’48”])、音声
- 映像提供:株式会社広島ホームテレビ
- 1984
- カラービデオ(01’59” [03’03”])、音声
- 映像提供:広島テレビ放送株式会社
- ※展覧会時、会場のモニターにはオリジナル映像のリピート再生の合間にリサーチ時の写真が挿入されました。
[ ]内はそれらを含めた時間です。