概要
「ゲンビどこでも企画公募」は、広島市現代美術館の無料パブリックスペースを
アーティストに開放して開催するオープン・プログラムです。
美術館の展示室以外の空間に着目し、それらの空間的特徴をいかした作品プランを国内外から募集します。
空間と作品が互いに魅力を引き出し合うことが審査の重要なポイントです。
絵画、立体、インスタレーション、パフォーマンス等、作品ジャンルは問いません。
広島市現代美術館は、「ゲンビどこでも企画公募」を通して、アーティストの意欲的な表現をサポートし、発表の場を提供します。
開催目的
今年で13回目となる本公募プログラムは、創作活動の場を地域で支え作り出していく趣旨に賛同いただいた地元協賛企業3社(オタフクソース株式会社、オリエンタルホテル広島、株式会社 広島アンデルセン)、さらに各方面で活躍する特別審査員との協力体制により、アーティストの創造の場を支え、地域との交流の場を創出していくことを開催目的としています。
建物について
本プログラムの舞台となる広島市現代美術館は、自然豊かな丘陵・比治山に位置し、建物の設計は建築家・黒川紀章が手がけました。
周囲の自然景観との調和をはかりながら、建物の階層を重ねるにしたがって外観が石、タイル、アルミと人工的な素材に変化します。古代ヨーロッパの広場のような円形のアプローチプラザを柱廊が囲み、その上に日本の土蔵を思わせる切妻屋根が乗るなど、様々な文化を融合した意匠も印象的です。
建物自体が作品であり、建築家の思想とこだわりが外観から館内部まで細部にわたってうかがえる、独自の魅力を持った建築物です。
特別審査員 (五十音順)
池水 慶一(いけみず・けいいち)
現代美術作家
大阪市生まれ。1960年代初頭から現代美術作家として、長良川の河原で鉄格子のついた檻に自ら入る《HOMO SAPIENS》(1965)、天王寺動物園の象に対峙した《今年の夏、私は象になった》(2015)など、動物の個々の生を見つめ、「見る者」と「見られる者」を転換させる作品を発表する。また、1967年に結成され、現在も活動するグループ「プレイ」の中心メンバーのひとりとして、卵型のオブジェを潮岬沖の黒潮に放流する《VOYAGE: HAPPENING IN AN EGG》(1968)など、自然における人間の営みを巨視的に捉えるプロジェクトを実行する。
©427FOTO
木村 絵理子(きむら・えりこ)
横浜美術館主任学芸員・ヨコハマトリエンナーレ2020企画統括
2000年より横浜美術館に勤務、ヨコハマトリエンナーレでは、2020年展の企画統括のほか、2014・2017年展キュレーター、2005年展アシスタント・キュレーター。その他、關渡ビエンナーレ(2008、台北)、釜山Sea Art Festival(2011)など海外のプロジェクトに従事。近年の横浜美術館での主な展覧会企画に、「昭和の肖像:写真でたどる『昭和』の人と歴史」(2017)、「BODY/PLAY/POLITICS」(2016)、「奈良美智:君や 僕に ちょっと似ている」展(2012)、「高嶺格:とおくてよくみえない」展(2011)、「束芋:断面の世代」展(2009-2010)ほか。
森本 アリ(もりもと・あり)
音楽家・旧グッゲンハイム邸運営・シオヤプロジェクト主宰
留学先のベルギーで現代アートを学び、2007年より音楽家として神戸・塩屋の海沿いの築百年強の洋館、旧グッゲンハイム邸の運営管理に携わる。塩屋のまちづくりにも関わり、塩屋の古い写真を広く集め、町の写真を一つの家族アルバムのようにまとめ上げた『塩屋百年百景』、塩屋ゆかりのアーティストと共にワークショップを開き、作品制作や展示も行う「シオヤ・プロジェクト」(その活動をまとめた『塩屋借景』)、町をまるごと文化祭にする「しおさい」や町全体をステージに見立てた「しおや歩き回り音楽会」など、様々な活動を展開している。著書に『旧グッゲンハイム邸物語』(2017)、『塩屋借景』(2017)。
地元協賛企業
オタフクソース株式会社
オリエンタルホテル広島
株式会社 広島アンデルセン
スケジュール
【作品プラン募集】
2019年6月23日(日)~8月23日(金) 必着
【審査・選考】
広島市現代美術館と特別審査員による審査を行い、入選者(8名/組程度)および各賞を選出します。
【結果発表】
2019年10月2日(水)
本サイトにて審査結果を発表します。
【展覧会】
2019年11月2日(土)~ 11月17日(日)