八面玲瓏

福本繁樹《八面玲瓏 Millionaire 1/8(No.1)》2004

今では見られなくなったテレビ画面の「砂嵐」を思いおこす写真ですが、これは福本繁樹さんの《八面玲瓏 Millionaire 1/8》と名付けられた8枚組作品のひとつです。

布象嵌(ぬのぞうがん)という技法により、モザイク状にカットした布の端切れをひたすら画面に貼っています。と説明すると味も素っ気も無いですが、布をこれだけ細かく正確にカットするにも、これだけの量を貼り込んでいくにも一筋縄ではいきません。そこには福本繁樹さんだからなしえる、わざの工夫があるのです。

その結果できあがった作品には意味も主題もありませんが、しかし目のピントを合わすことの難しいふしぎな存在感と、うっとりするような色気があふれています。

いわゆる「砂嵐」はアナログ放送のみに起こりうる現象で、デジタル放送では見られないとか。しかし福本さんの作品は、デジタルにもアナログにも見えるところが興味深くもあります。

展覧会には、8枚組のうち4枚を出品いただきます。

2017年12月09日(土)

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