今の人同士をつなげる回路

「今の人同士をつなげる回路を作りたいだけなんです。」

この言葉のブレのなさが、彼女(たち)の作品の魅力の正体を明かしてくれるのかもしれません。瀬尾夏美さんと、東京藝術大学で同級生だった小森はるかさんは、東日本大震災を契機に東北の陸前高田に移り住み、今は仙台を拠点にして活動を展開しています。

瀬尾さんは絵と文章を、小森さんは映像を手がけながら、記憶をつなぎ、記録をいかす方法を探りつづけています。その実験のひとつとしてあるのが、二人でいっしょに制作した映像作品《波のした、土のうえ》を中心に据えた展示会の全国巡回。東北でつくった作品を、縁に導かれるようにして様々な土地で展示し、その土地の人たちと言葉や想い、記憶を交わしていくこのプロジェクトを、「交わるいと」のオープンリサーチ・プロジェクトの一つとして実施してもらうことになりました。

広島市現代美術館の地下1階にあるミュージアムスタジオで、展覧会より10日先んじた12月12日から始まり、2018年2月4日まで開催します。こちらは観覧無料です。ぜひ何度も足を運び、たくさんの気づきを得てもらえればうれしく思います。

さて、その前に予習をしたいという方には、以下のリンクで瀬尾夏美さんのインタビュー記事を熟読して、11月5日まで開催している横浜トリエンナーレに足を運んでみることをお勧めします。

同時代を生きる人へ、東北から絵と言葉で伝える。「ヨコハマトリエンナーレ2017」最年少アーティスト、瀬尾夏美さん

2017年10月23日(月)

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