【展示紹介 02】構造とあそび

北村武資と関島寿子 photo: Masakazu Ohnishi

極細の糸で織られた布と、木の皮や植物の繊維で編まれたかごがあります。

北村武資が織る羅(ら)は、一枚の布が無数の糸の交わりによってできていることを直接に見せてくれます。糸の一本一本が作りだす精緻な構造がそのまま生地の文様となり、張りつめた美しさをたたえています。その一方で所どころにゆるんだ糸があることに気づくでしょうか。人の手では馴致(じゅんち)できないこの糸のあそびが目をゆるませ、緊張感のなかにも安堵感をかもしだすのです。

関島寿子のかごもまた、素材の構造がそのまま作品の形をなしています。その構造をにわかに解読することは難しいですが、見ているうちに目が素材一つひとつの軌跡を追いはじめ、手がまるで素材とたわむれているかのように響いてきます。線が面となり、面が量となるありさまが、素材と手とのむつまじいあそびの記録でもあるのです。

2018年01月24日(水)

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