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転換期の作法—ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術
1989年から中東欧地域は、共産主義から資本主義に体制が移行し、政治・社会における大きな変化を経験しました。それから十数年経た現在もいまだ「転換期」は続いているといってよいでしょう。この地域の中でも、状況がやや異なるバルカン半島などを除く、ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー4カ国の現代美術を紹介いたします。変革の年以降に登場したアーティストを取り上げ、作品についてもほぼこの10年に制作された近作に限り、つとめて現況に焦点を当てています。
参加アーティストは10名と1グループ、作品総数約70点。絵画、写真、彫刻、インスタレーション、映像など、幅広いジャンルから選ばれています。
これらの作品にはいくつかの点で西欧の現代美術に近似してきたところもありますが、実は、その表現の背後には美術の体制やアーティストの社会的立場、そして、美術に対する考え方などに劇的な変化が生じているのです。今回、選出した大半の作品には、その地域の日常的なモチーフやテーマ、素材が用いられていて、現実のさまざまな様相を垣間見ることができるとともに、その現実に対するアーティストの柔軟で多様なアプローチも看取されます。このように、この地域の現代美術の中には、ステレオタイプ的な見方を打ち壊して、多様な読み取りを促す新鮮さと意味深さが備わっているといえるでしょう。
これまで十分に紹介されていなかった地域の現状を取り上げる本展によって、多様な世界との接触が生まれ、美術文化における、さらには、様々な社会関係における交流が深まることになれば幸いです。
出品作家
パヴェウ・アルトハメル、アゾロ、ミロスワフ・バウカ、パウリーナ・フィフタ・チエルナ、クリシュトフ・キンテラ、ラクネル・アンタル、イロナ・ネーメト、ミーラ・プレスロヴァー、ネメシュ・チャバ、セープファルヴィ・アーグネシュ、アルトゥール・ジミェフスキ
基本情報
※入場は閉館の30分前まで
- ( )内は前売り及び30名以上の団体料金
- 11月3日(文化の日)は全館無料
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