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特別展
20世紀建築の巨匠 ル・コルビュジエ展
今世紀最大の建築家で、絵画や彫刻、都市計画など幅広い分野において、多彩な才能を発揮したル・コルビュジエ(1887-1965)の全容を紹介する「ル・コルビュジエ展」を開催します。
ル・コルビュジエ、本名シャルル=エドゥアール・ジャンヌレは、スイスに生まれ、アール・ヌーヴォーの影響下に建築を学び始めました。1917年、パリに定住した彼はキュビスムや抽象絵画を生み出した新しい芸術潮流の中でピュリスム(純粋主義)を主張して、形態の詩情を追求する独自の静物画の名作を数多く描くとともに、雑誌「エスプリ・ヌーヴォー(新精神)」を創刊して、20世紀のデザイン、建築のために鋭い論陣をはりました。彼がこの時期に設計したスタイン邸(1926-28年)やサヴォイ邸(1928-31年)、スイス学生会館(1931-33年)などは、近代建築の「古典」ともいわれるほどの斬新で精妙な美しさを実現しています。
モダニズムの黄金時代を過ぎても、ル・コルビュジエの創造力はいささかの衰えも見せませんでした。輝く都市の構想やアルジェの都市計画(1930-42年)など、ル・コルビュジエの想像力は、新しい都市像の提言者として世界に大きな影響を与え、建築においてもマルセイユのユニテ(1945-52年)、ロンシャンの礼拝堂(1950-55年)、インドのチャンディガール計画(1950年)など、大胆で力強い造形を最晩年にいたるまで示しました。また、とくに日本の近代建築の発展を考える上で、ル・コルビュジエに直接学んだ弟子たちの功績が大きかったことも忘れることができません。
本展は、このル・コルビュジエの生涯にわたる旺盛な制作活動の中から、建築図面、模型、油彩画、デッサン、彫刻、家具、タピストリーなど、代表作約330点を展示する日本で最大の回顧展です。この巨人の多面的な仕事をオリジナルの作品に触れることによって今日的な視点から振りかえり、「モダニズム」という枠にとらわれなった偉大な「モダニスト」ル・コルビュジエの業績を検証しようとするものです。
基本情報
※入場は閉館の30分前まで
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