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ワークショップ:福永信さんと鑑賞ガイドブックをつくる
- ワークショップ
- 第1回|7/13(土) 11:00–17:00
- 第2回|8/3(土) 11:00–16:00
「遠距離現在 Universal / Remote」展の関連プログラム。小説家の福永信さんと一緒に参加者が文章を書き上げ、展覧会の鑑賞ガイドをつくるワークショップです。本プログラムでは、レイアウトや目次の検討といった「本」をつくる過程も含めて実践します。参加者は福永さんの助けを借りつつ、作品を見る、文章を書く、書いた文章を読む、といった練習を重ねながら、自身が担当する作品の解説文を書き上げます。練習の過程で出来上がった原稿は、デザインを手がける友枝望さんの協力のもと、その場でレイアウト。時間をかけて文章を仕上げながら、読み物としての完成形を練り上げていき、完成した鑑賞ガイドを会期中に美術館で配布します。1年をかけて熊本、東京、広島を巡回し、当館が最後の開催地である本展。会期終了後も展覧会を伝え残していくものとして、鑑賞者の言葉で書かれる鑑賞ガイドをつくりたいと思います。展覧会のテーマや出品作品・作家に関心があり、さらに考えを深めてみたい方、また文章を書くことや本づくりに興味がある方のご参加をお待ちしています。文章執筆の経験がない方もぜひどうぞ。
なお、福永さんと行う全2回のワークショップで取り組んだ内容や、途中成果物を含む本ワークショップの進行状況を、出品作家に関する資料や書籍等をまじえて、「モカモカ」で随時ご紹介していく予定です。
◉講師からの言葉
「遠距離現在 Universal / Remote」展の会場内で配布するための、展覧会鑑賞ガイドをみんなで作りたいと思います。
展覧会鑑賞ガイドというのは、会場の入り口付近にあったりする、あれです。
小冊子になっていたり、折りたたんだだけのペーパーだったり、最近では、QRコードになってしまったりしてますよね。作品のタイトルや会場マップだけの場合も多いですが、展示作品の解説、見どころなどが書いてある場合もあります。手に取ったところでそれほど嬉しくなかったりもしますが、今回ばかりは、みんなで、面白くてテンションの高くなる展覧会鑑賞ガイドを、作ってみようと思っています。
ありきたりの展覧会鑑賞ガイドではなくって、読み応えのある、楽しい内容の(ちょっとした雑誌のような充実感のある)ものを作ってみたいと思ってます。書きたい!という人を募集します。
どなたでもオーケーです。
でも、概要を見てもらえば分かりますが、条件があって、
①7月13日(土)と、8月3日(土)の2回のワークショップの両方に参加することができること
②「遠距離現在 Universal / Remote」展を見る予定があること(まあ、これは当たり前ですね)
③展覧会鑑賞ガイドの完成は、8月下旬になりますが、完成まで、作業に付き合ってくれること
なんで1度でお終わりじゃないのか、長々つきあわせるのかというと、文章を書いてハイおしまい、じゃないからです。読んで楽しい、あるいは、いい言葉を書くには、時間がかかります。書き直したりする時間が必要なんですね。別に上手な文章を書く必要はないんです。でも、できるだけ自分の書く言葉に付き合うことが大事で、そこを共有してもらえたら嬉しいです。
③にあるように、ガイドの完成は、8月の下旬です。おそらく、会期終了の2週間前、あるいは1週間前の配布になるかもしれません。ちょっと短いです。
でも、このワークショップには強みがあります。それは、この広島市現代美術館で、この展覧会を実際に見た鑑賞者、観客が、自分の目で見た体験をもとに書くことができるからです。
観客が、観客のために書くことができるわけですね。
こんなことは、他の美術館ではやってません。(と思います!)
ちょっとだけ「先輩」の観客からの、お手紙みたいなものかもしれませんね。
それに、会期が終わっても、後で誰かが、読むことができます。この展覧会を見逃した、未来の誰かのために、「こんなすてきな展覧会なんだよ」ということが伝わるガイドになるといいなと思います。
最初のワークショップ以降、「モカモカ」にて、この「鑑賞ガイド作成室」の進行状況を公開していく予定です。
プロセスも楽しみたいというわけなんです。
さあ、概要をじっくり読んで、今すぐ(迷わず!)申し込もう。待ってます!
福永信
プロフィール
写真提供:浄土複合ライティング・スクール
講師:福永信 (ふくなが・しん)
1972年、東京生まれ。主な小説作品に、横書きの1行めがページをまたぎ、最後のページまで延々続き、再び最初のページの2行めに戻るアクロバティックな文字組みで話題になった『アクロバット前夜』(菊地信義造本・装幀)、質問者があらかじめ全ての答えをなぜか把握しているミステリアスな対話劇『一一一一一』、ABCDという4つのキャラクターを複数の存在が共有する長編『星座から見た地球』など。小説最新作は岸田内閣の閣僚12名が2023年10月7日の夜に見た夢を記述した「夢のなかの政治家の夢」(「新潮」2024年2月号)。
1977年、大阪生まれ。2003年、広島市立大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。相対性や類似性を手掛かりに、様々な場所や素材に行為を加えて、観察や検証の対象とする作品制作を行う。主な展覧会に「カナリアがさえずりを止めるとき」(広島市立大学現代表現ラボほか[広島]、2020)や「美術館の七燈」(広島市現代美術館[広島]、2019)、「Identity XV -curated by Meruro Washida」(nca | nichido contemporary art[東京]、2019)など。
※上記日程以外の参加者自身による取り組み、およびオンラインでの福永さんとのやりとりについては、参加者のみなさんとで相談しながら決めていきます
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