第6回ヒロシマ賞受賞記念 シリン・ネシャット展
終了

第6回ヒロシマ賞受賞記念
第6回ヒロシマ賞受賞記念 シリン・ネシャット展

2005年7月23日(土) — 10月16日(日)

世界最初の被爆都市である広島市は、世界の平和と人類の繁栄を願う「ヒロシマの心」を現代美術を通して全世界に訴えることを目的とし、1989年に「ヒロシマ賞」を創設しました。広島市現代美術館では、その第6回目の受賞者となったシリン・ネシャットの受賞記念展を開催します。
シリン・ネシャットはイラン出身の女性映像作家で、近年世界のひのき舞台で大きな話題と注目を集めています。1957年イランのカズヴィーンに生まれ、16歳のときにアメリカに移り、その後同地の大学で絵画と版画を学びました。
1993年には、イスラム社会において抑圧されている女性存在をテーマとした写真のシリーズによって、作家としてのデビューを果たします。そして、90年代後半からは映像によるインスタレーションを発表し始めました。《荒れ狂う〉、《歓喜》ではイスラム世界における男性と女性の姿を、向きあう2面のスクリーンに投影するというシンボリックな対比によって描き、男女の異なる在り方を鮮やかに浮かび上がらせました。その後、アメリカの作曲家、フィリップ・グラスとのコラボレーションによる《パッセージ》では死と埋葬の儀式を幻想的に描き出し、また、2002年には古代の物語に取材した《トゥーバ》、2004年には生殖への強迫観念を抱えた女性を主人公とする《マッハドックト》を発表するなど、近年はより多様なテーマへの展開が見られます。
その詩的な映像世界は、造形的な美しさは言うまでもありませんが、現代が抱える抑圧や暴力といった課題に対する未来に向けられたメッセージとして読み取ることもできます。この点が高く評価され、今回のヒロシマ賞受賞が決定されました。本展は、初期の写真シリーズから近年の映像インスタレーションにより作家のこれまでの活動を紹介し、その多くが国内では初公開となる作品で構成されています。

基本情報

会期
2005年7月23日(土) — 10月16日(日)
開館時間
10:00–17:00

※入場は閉館の30分前まで

休館日
月曜日※月曜日が祝休日にあたる場合は開館、翌平日休館
観覧料
一般1,140(910)円、大学生850(680)円、小中高生570(450)円
  • ( )内は前売り及び30名以上の団体料金
主催
広島市現代美術館、朝日新聞社、広島ホームテレビ
後援
アメリカ大使館、広島県、広島県教育委員会、広島市教育委員会

イベント・カレンダー

開館時間10:00-17:00
TEL082-264-1121