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解剖と変容:プルニー&ゼマーンコヴァー|チェコ、アール・ブリュットの巨匠
アール・ブリュットとはなにか?
精神の奥底から沸きあがる衝動の表現、その最先端を日本初公開
アール・ブリュットは専門的な美術教育を受けていない作り手が、芸術文化や社会から距離を置きながら制作した作品です。本展では、世界有数のアール・ブリュット・コレクション〈abcd〉の所蔵作品約100点と関連資料によって、生物の形態の解剖学的変容をテーマに、チェコ出身の画家アンナ・ゼマーンコヴァー(1908~1986)とルボシュ・プルニー(1961〜)を日本で初めて本格的に紹介します。精神の内奥を暴き出すような、迫力に満ちた表現をご堪能ください。
また、アール・ブリュットの作り手や歴史を紹介する長編ドキュメンタリー映画「天空の赤」を上映し、映画で取り上げられた作品も展示します。あわせてご鑑賞ください。
アール・ブリュットとは?
「生の芸術」、「素材のままの芸術」を意味するフランス語。英語では「アウトサイダー・アート」とも訳される。19世紀の後半、精神科医が精神疾患のある人たちの創作物に関心を寄せたことがきっかけとなり、1920年代頃にはヨーロッパの前衛的な画家たちに注目されるようになった。精神疾患のある人の他に、霊能者、幻想家、ホームレス、知的な障がいのある人、独学で制作を始めた老人など、多様な作り手による作品が含まれる。
ルボシュ・プルニー(1961~)
チェコ北部、チェスカー・リーパ出身。電気技師見習、鉄道員、店員などの職を転々とし、1989年からはチェコ芸術大学でモデルとして働く。幼少より絵と解剖に強い関心を持ち、身体をテーマに作品を描き始めた。作品には、インクのほか、血液、毛髪、皮膚など、生体から取られた材料が用いられることもある。ヨーロッパのアール・ブリュットの愛好家の間で、近年最も注目を集める作家のひとり。
アンナ・ゼマーンコヴァー(1908~1986)
チェコ東部、モラビア地方のオロモウツ出身。25歳で結婚し、4人の子を出産、40歳の時に家族でプラハに移住した。40代半ばに子どもたちが自立したことで気分が不安定になり、息子の勧めで絵を描くようになる。家事から開放される早朝の4時から7時の間に、空想上の植物や花をモチーフとする作品を描いた。世界各地の主要なアール・ブリュットのコレクションに収蔵される、代表的な作家のひとり。
基本情報
※入場は閉館の30分前まで
- ( )内は前売り及び30名以上の団体料金
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